臨月に差し掛かると、多くの妊婦さんがむくみに悩まされてしまいます。
とくに足や手など、体の末端部分のむくみは不快感を伴うため、日常生活にも影響を及ぼすこともあるでしょう。
そんなむくみを軽減するための一つの方法が、ストレッチです。
ストレッチを行うことで、血流が改善されれば、余分な水分が体外に排出されやすくなるでしょう。しかし、臨月の体は非常にデリケートな状態であるため、ストレッチを行う際には注意が必要です。
そこで今回は、臨月でむくみに悩む妊婦さんでも、安全に行えるストレッチ方法を紹介します。
臨月は不安や体の痛みでストレスを抱えやすくなるため、記事を通して安全にできるむくみ対策のストレッチを知って、快適な時間を過ごしてください。
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臨月のむくみについて知っておきたい基礎知識
臨月に起こるむくみの原因
臨月に入ると、多くの妊婦さんがむくみを経験するといわれています。
これは、妊娠後期に増加する体内の血液量と、大きくなった子宮が下半身の血液循環を妨げることによって引き起こされることで体が水分を溜め込んでしまうのです。
とくに、足、足首、手などにはむくみが現れやすく、夏場など気温が高い時期は、体がさらに水分を溜め込みやすく、むくみが悪化するのでしょう。
むくみがもたらす影響とは？
臨月におけるむくみは、単に見た目の問題だけではなく、不快感や健康上の問題を引き起こす可能性があります。
むくみによって足や手がパンパンになると、靴や指輪がきつく感じることもあるでしょう。また、重だるさや疲れやすさを感じることも多く、日常生活に影響を及ぼしがちです。
さらに、むくみがひどい場合は、皮膚が張り裂けそうになり、かゆみや痛みを伴うこともあるため、何をしていても辛い状態になってしまう可能性があります。
重度のむくみは、時に血圧の上昇や尿蛋白の増加など、妊娠高血圧症候群の兆候である可能性もあります。
妊娠中は「ただむくんでいるだけ」と思って無視をすると、後悔する結果になる可能性もあるため、少しでも違和感を感じた場合はすぐに医師に相談してください。
臨月に安全に行えるむくみ解消ストレッチ
足の指を動かす簡単ストレッチ
臨月のむくみ解消に効果的なストレッチとして挙げられるのが、足の指を動かす簡単なものです。
①座った状態で、足を前に伸ばす
②足の指をゆっくりと曲げたり伸ばしたりする
③この動作を10回程度繰り返し、両足で実施
方法はこれだけでOKです。
足の指を動かすと足の筋肉が刺激され、血液循環が促進されます。とくに、足の裏にある多くの神経終末が刺激されると、全身のリラクゼーション効果も期待できるため、テレビを見たり、読書をしたりしながら、日常生活に取り入れてみてください。
ふくらはぎのストレッチで血行促進
ふくらはぎのストレッチは、臨月におけるむくみ解消に効果的です。
①壁に手をつき、片足を後ろに伸ばしてかかとを床につけてもう片方の膝を曲げる
②後ろの足のふくらはぎに伸びを感じるまで体を前に傾ける
③15秒から30秒間その姿勢を保持する
④この動作を3回繰り返し、足を交換して同様に行う
このストレッチを行うと、ふくらはぎの筋肉が伸ばされ、血液循環が促進されます。
ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれていて、血液を心臓へと送り返す重要な役割を担っているため、定期的にふくらはぎのストレッチを行うことで、むくみの軽減だけでなく、全身の血行改善にも効果的でしょう。
ももの付け根ストレッチでリンパの流れを良くする
ももの付け根のストレッチは、リンパの流れを改善し、臨月のむくみを軽減するのに効果的です。
①床に座って足を前に伸ばす
②一方の足を曲げてもう一方の足の太ももの上に軽く乗せる
③深呼吸をしながら上半身を前に傾け、伸ばしている足の方向に体を伸ばす
④このポーズで15秒から30秒間キープし、ゆっくりと元の姿勢に戻る
このストレッチを行うと、ももの付け根周辺の筋肉が伸ばされて、リンパ液の流れが促進されるでしょう。
リンパ液には体内の余分な水分や老廃物を運び出す役割があり、流れがスムーズになることでむくみの予防につながるといわれています。
また、このストレッチは骨盤周りの筋肉を緩める効果もあるため、臨月の体の不快感を和らげることもできるでしょう。
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ストレッチ実施時の注意点と安全なやり方
ストレッチ前に知っておきたい注意事項
臨月の妊婦さんは、体のバランスが変化しやすいため、普段とは異なる注意が必要です。
・ストレッチを行う場所は安全で、滑りにくい床の上を選ぶ
・必要であればマットを使用する
・衣服は動きやすく、体を締め付けないものを選ぶ
妊娠中は関節が柔らかくなりやすいので、ストレッチの際には関節を過度に伸ばし過ぎないように注意して、無理なポーズは避けてください。
ストレッチ前には軽いウォーミングアップを行い、筋肉を温めることで怪我のリスクを減らすことも大切です。
妊娠中の体の変化には個人差があるため、自分の体調や体の反応をよく観察し、無理をしないことが何よりも重要になるでしょう。
痛みを感じたらすぐに中止する
ストレッチ中に痛みを感じた場合は、直ちに動作を中止してください。
妊娠中は体の構造が変化し、普段よりも関節や筋肉が敏感になっているため、「痛みは体からの警告信号である」と捉えましょう。無理を続けると怪我につながる可能性があります。
とくに臨月は体のバランスが取りにくくなっており、普段は問題なくできるストレッチでも注意が必要です。
ストレッチは筋肉をリラックスさせて血行を良くする目的で行うものですが、痛みを伴う動作は逆効果になるため、ストレッチ中に違和感や痛みを感じたら、すぐに動作をやめましょう。
自分の体と赤ちゃんの安全を最優先に考え、無理のない範囲でストレッチを行ってください。
ストレッチの頻度と適切な時間に注意する
ストレッチの頻度と時間は、個人の体調や妊娠の進行状況によって異なりますが、一般的には毎日数分間のストレッチがおすすめです。
臨月の妊婦さんにとって、たとえ短時間であっても、継続的にストレッチを行うことは、体の柔軟性を保ち、むくみや緊張を軽減する効果が期待できます。
そんなストレッチを行う際は、無理のない範囲でゆっくりと動作を行い、呼吸を整えながら次の動作に移りましょう。
臨月むくみを和らげるストレッチ以外の対策方法
サポートソックスやマタニティベルトを活用する
臨月のむくみ対策として、サポートソックスやマタニティベルトの活用は効果的だといわれています。
サポートソックスは足の血液循環を促進し、長時間立っている時や座っている時の足のむくみを軽減させ、適切な圧力をかけることで、下半身の血液が心臓へと戻りやすくなって、むくみの予防に効果的です。
そんな、サポートソックスを選ぶ際は、圧力レベルや素材を確認したうえで、自分の体に合ったものを選ぶようにしてください。
そして、マタニティベルトは腰周りを支えて、妊娠中の体の負担を軽減させるアイテムです。
臨月になるとお腹が大きくなり、重心が前に傾きがちになるため、腰への負担が増えるため、マタニティベルトを使用することで、腰や背中への圧力を分散し、姿勢のサポートができるでしょう。
こういったアイテムを適切に活用することで、臨月のむくみや体の不調を和らげることができるはずです。
足を高くして休む
臨月におけるむくみの軽減には、足を高くして休むことも効果的だといわれています。
この方法を行うことで、下半身に溜まった血液やリンパ液が心臓に戻りやすくなり、むくみを和らげる効果が期待できるでしょう。
たとえば、クッションや枕を使って足を心臓より高い位置に置いたり、ソファやベッドでリラックスする際は、足元に数個の枕を重ねたりすることがおすすめです。
その際、膝下が曲がらないようにし、足が自然に伸びた状態を保つことが大切です。
ただし、長時間同じ姿勢を続けることで体に負担がかかる可能性があるため、定期的に体勢を変えることも忘れないでください。
まとめ
の記事では、臨月期にも安全に行えるむくみ対策のストレッチ方法を紹介しました。
臨月におけるむくみは多くの妊婦さんが経験するものですが、ストレッチによって不快感を軽減することができます。
・足の指を動かすストレッチや
・ふくらはぎのストレッチ
・ももの付け根や座ったままできる足のストレッチ
日常生活に簡単に取り入れられるものばかりなので、日常的に継続して行い、血流の促進を促しましょう。
ただし、ストレッチを行う際には無理をせず、自分の体の状態をよく観察しながら行うことが大切です。
