ラムズイヤーはシソ科の多年草で、別名スタキスと呼ばれています。花よりも葉を楽しむハーブで、観賞用としてもとても美しい植物です。葉にはある特徴があるので、思わず触ってみたくなると思いますよ。
そんなラムズイヤーの育て方・特徴や気をつけたいポイントについて、この記事でご説明します。
ラムズイヤーの特徴について
ラムズイヤーは日本語では「子羊の耳」という意味になりますが、一番の特徴は葉の見た目にあります。
ラムズイヤーの葉には産毛のような細かい繊毛があるため、その葉の見た目からラムズイヤー(子羊の耳)という名前がつけられています。
草丈は40cmほどでコンパクトですし、繊毛で葉が白っぽい見た目なのでシルバーリーフとして寄せ植えにも最適です。
花はごく小さな紫の花を咲かせますが、花よりも葉のほうがよく目立つ植物です。
葉には香りがあり、ハーブとしてはポプリやクラフトの材料として利用されています。
ラムズイヤーの育て方スケジュール
ラムズイヤーは春に種まきをして育てます。苗を購入して植える場合は春か秋のどちらかに可能です。
開花は夏の時期に花を咲かせ、葉の収穫は寒い時期をのぞけばいつでも可能です。
種まき | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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植え付け | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
収穫 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
ラムズイヤーがよく育つ土の性質
ラムズイヤーは酸性の土を嫌い、水はけの良く肥えた土を好みます。
地植えの場合
まず植え付けの2週間前に庭土に苦土石灰を混ぜて、酸度を中和します。
数日寝かせて苦土石灰がなじんだら、腐葉土と堆肥を混ぜて通気性をよくしてください。
鉢植えの場合
自分で土を作る場合は、赤玉土6:腐葉土2:堆肥2の配合の培養土を作りましょう。
鉢植えは土が少ないので、ひとつまみ程度の少量の苦土石灰も混ぜておきます。
ラムズイヤーに必要な肥料
ラムズイヤーは苗を植え付ける時に、元肥として緩効性肥料を土に混ぜます。
肥料はあまり必要としない植物なので、生育期間は育ちが悪い時だけ薄い液肥を与えてください。
ラムズイヤーの基本的な育て方
ラムズイヤーの発芽温度
20度前後
ラムズイヤーの種まき
鉢やプランターに種まきをしたら、薄く土をかぶせて水やりをして明るい場所で管理します。光を好む種なので、土はあまりかぶせないほうが発芽しやすいです。
乾燥に注意して育てて発芽したら、間引きをして育ちの良いものを残し、本葉が増えてきたら定植させます。
苗の植え付け、間隔
地植えの場合は40cm程度間隔をあけて植え付けます。
横に広がって育つのである程度のスペースがあったほうが、込み入らずに育てられます。
水やりの頻度
多湿に弱いので、水のやりすぎは注意しましょう。
地植えの場合は水やりは不要ですが、鉢植えの場合は土の表面が乾いていたら水やりをしてください。
冬は生育が鈍くなり、草丈も低くなるので水やりを控えめにします。
花がら摘み
花が咲き終わったら、花の茎の部分から切り取ってください。花が咲き終わって茎が枯れてきてから収穫すると、種を収穫することもできます。
花がら摘みをしておくと株が弱るのを防げるのと、風通しがよくなります。
剪定・切り戻し
夏の時期は高温多湿で枯れやすくなります。
暑い時期は特に枯れた葉や込み入った部分を切って、株全体が蒸れないようにしておきましょう。
ラムズイヤーを育てるのに適した場所
寒さには比較的強いですが、暑さには弱いため半日陰の場所が一番育てやすいです。
地植えの場合は、木の近くに植えて木漏れ日程度の日当たりになる場所がおすすめです。
鉢植えの場合は軒下など、日当たりを調整できる場所で育てましょう。強い日差しと雨が避けられる場所のほうが、綺麗な状態で育てられます。
ラムズイヤーの植え替え
何年も育てていると、根詰まりを起こしやすいので鉢植えの場合は2〜3年に1度は植え替えをしましょう。
春と秋の時期に、鉢から取り出して古い土を落としてからひとまわり大きな鉢に植え替えます。
ラムズイヤーの増やし方
ラムズイヤーは株分け・挿し木で増やすことができます。
株分け
春か秋の時期に、掘り起こした株の土を落とし、それぞれの株に芽が残る状態でハサミなどで根元を切り分けてください。
切り分けた株は植え直して、通常の育て方で管理します。
挿し木
株分けと同じく春か秋の時期に、新しい枝を5cmほどの長さに切り、下部分の葉を落として1時間ほど水につけて吸水させます。
湿らせた赤玉土やバーミキュライトにさして、明るい日陰で管理すると1ヶ月ほどで根が出てきます。根がよく育ったらやさしく取り出して、鉢や庭に定植させて育てます。
ラムズイヤーの収穫
葉は寒い冬をのぞけばいつでも収穫できます。
乾燥させてリースなどクラフトの材料として使われることが多いので、観賞用として収穫はせずにそのまま育てても楽しめます。
ラムズイヤーのきれいなシルバーリーフを楽しもう
ふさふさと繊毛でおおわれた葉は、さわりごこちの良いユニークな植物です。
花は目立たないですが、草姿はとても綺麗なので高温多湿に気をつけて育てると長く楽しめますよ。
ラムズイヤーを育ててきれいな葉をご自宅で鑑賞してみてはいかがでしょうか。