シクラメンはサクラソウ科の秋植え球根で、別名カガリビバナと呼ばれています。冬の鉢植えの花として、昔から人気の高い花です。
寒さには弱いので、室内で育てて楽しむ花として重宝されています。
そんなシクラメンの育て方や気をつけたいポイントについて、この記事でご説明します。
シクラメンの特徴について
シクラメンは地中海地方が原産の植物で、草丈は品種によって15c〜40cmほどです。大きな花をつけるタイプから、小型の小さな花を咲かせるタイプまで品種によって様々です。
花色でよく見かけるのは、赤・ピンク・白ですが最近では黄色の品種も出てきています。
シクラメンは暖かい地方の植物なので、冬の寒さには弱いため室内で管理します。屋外で育てる場合は、冬の寒さに強い「ガーデンシクラメン」と呼ばれる品種を育てると良いでしょうか。
シクラメンの育て方スケジュール
シクラメンの開花期間は秋から翌年の春までと花を長く楽しむことができます。
秋以降に苗が出回るので、真夏がすぎて気温が少し低くなった9月が植え付け時期です。
植え付け | 9月 |
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開花 | 10月〜4月 |
シクラメンがよく育つ土の性質
シクラメンは水はけの良い土を好むので、過湿になりにくい土作りをしましょう。
鉢植えなどに自分で土を作る場合は、赤玉土6:腐葉土4の配合の培養土を作りましょう。シクラメン専用の土も市販で売られているので、そちらを購入して使うのも良いですね。
シクラメンに必要な肥料
シクラメンは苗を植え付ける時に、元肥として緩効性肥料を土に混ぜておきます。
開花期間は次々に花が咲くので、週に1回液肥を与えてください。
良い苗の選び方
シクラメンは苗を購入して育てるのが一般的ですが、苗を選ぶ時は葉の根元を見てつぼみがたくさんついているものがおすすめです。
葉も枯れたりしているものがなく、たくさん茂って丈夫なものを選びましょう。
シクラメンを育てるのに適した場所
シクラメンは寒さに弱いので、室内で育てます。
ある程度の日当たりは必要ですが、乾燥やあまり気温の高いところは枯れる原因になるので、暖房のない明るい室内がおすすめです。
株が弱らないように、天気の良い日中は外に出して日を当てると元気に育ちます。
シクラメンの水やりの頻度
植え付けて根付くまではしっかり水やりをしてください。
プランター・植木鉢の場合
プランターや植木鉢の場合は土が乾燥しやすくなっているので、土の表面が乾いているのを確認してからしっかり水やりをしてください。
水やりをする時は葉や花に水がかからないように、葉を少し持ち上げて株元にゆっくり水やりをします。
シクラメンは花がら摘みが大切
花を次々と咲かせるシクラメンはそのままにしておくと種をつけようとして、株の栄養を奪ってしまいます。
花茎の根元をねじるようにすると簡単に取れるので、花がしおれてきたらこまめに花がら摘みをしていきましょう。
種を収穫したい場合はそのまま残しておいて構いませんが、全部の花がらをそのまま残しておくと株が弱り花が咲きにくくなります。
シクラメンの夏越し・植え替えの方法
シクラメンは春以降に花が咲き終わり、夏の時期は休眠期間に入ります。
夏になると葉も枯れて地上部がなくなりますが、育て方によっては葉が残る場合もあります。夏の間は水やりをせずに高温多湿を避けて管理し、夏越しさせます。
秋になったら植え替えが必要なので、球根を掘り起こして土を落とし、新しい鉢に植え替えてください。植え替えをする時は球根を半分以上地上に出した状態で浅く植え付けます。
植え替えて水やりを再開すれば、また新しい葉が出てきます。
シクラメンを種から育てる場合
シクラメンは苗を購入して育てるのが一般的ですが、タネからでも育てることができます。ただしあまり簡単でないので、初めて育てる場合は苗を購入したほうが簡単です。
種の収穫
タネはあまり市販では売っていないので、自分で育てて種を収穫します。
花が咲いた後そのままにしておくと、自然に丸い実ができ収穫時期になると実の一部が開いて種が見えます。粒々の細かい種が入っているので乾燥させて涼しい場所で保管し、春か秋に種まきをします。
種まきの方法
浅めの鉢に土を入れ、種が重ならないように種まきをして、土を軽く被せ水やりをしっかりやります。
ダンボールなどをかぶせて暗い状態を保ち、乾燥に注意して水やりをしながら15度〜20度ぐらいの気温で1ヶ月以上育てると発芽します。発芽率はあまりよくないので、失敗することも想定して根気よくやりましょう。
発芽してからはダンボールを外して明るい日陰で育ててください。
シクラメンを育てて冬の室内を華やかに
屋外で育てるものが多い花の中で、シクラメンは室内で育てることができる貴重な花です。
鮮やかな見た目の花は、寒い冬の家の中を華やかにしてくれそうですね。ぜひ一度シクラメンを育ててみてはいかがでしょうか。