植物を育てるには土の中だけの養分では、うまく育たないことが多いです。そのために必要なのが肥料ですが、肥料には代表的な三要素があります。
今回はその肥料の三要素である「チッ素」「リン酸」「カリ」にどんな効果があり、どんな働きをするのかについてご説明します。
各栄養素の表記について
肥料を買う時には必ず各栄養素の配分が書かれています。
チッ素は「N」、リン酸は「P」、カリは「K」という表記で書かれていることが多いです。
肥料の表記の見方
例えばN8:P10:K4となっていたら、容量に対してチッ素が8%・リン酸が10%・カリが4%入っているという意味になります。
容量が100gだったらチッ素は8g、リン酸が10g、カリが4gという感じですね。
肥料によってこの配分が違うので、それぞれの植物に適したものを選びます。
チッ素の効果・働き
チッ素は葉や茎・根が育つのに必要な栄養素です。
成育期に特に必要とする栄養素で、株が育ち養分や水分をよく吸い上げるのを助けます。
ただしチッ素は与えすぎると茎が伸びすぎる「徒長」を起こすので、植物によってはチッ素分を控えるように書かれているものも多いです。
リン酸の効果・働き
リン酸は花や実をつけるために必要な栄養素です。
花つきや実つきを良くするので、花がたくさん咲く植物や実を食べるトマトやナス・ピーマンなどの野菜は多く必要とします。
花をたくさん咲かせる植物は、リン酸とカリの多い「リンカリ肥料」を使うのがおすすめです。
カリの効果・働き
カリは根や茎を丈夫に育てるために必要な栄養素です。カリは消費されるスピードが早いので、人工的に肥料としてこまめに与えることでバランスをとります。
根を食べる野菜であるにんじんやじゃがいも、種を食べる豆類は特にカリの栄養素を必要とします。
カリウムが不足すると、植物の生育が悪くなり茎が倒れやすくなったり、根腐れを起こします。
それぞれの植物に適した肥料を使い分けよう
というわけで肥料の三要素チッ素・リン酸・カリの働きや効果についてでした。
植物を育てる時に栄養素がどういう効果があるのかを知っておくと「花や実をつけるからリン酸が必要だな」といった判断が自分でもできるようになります。理解度が高まるとガーデニングもより楽しくなりますね。
初めてガーデニングを始める方には少し難しいかもしれませんが、それぞれの植物に適した配分の肥料を与えることでより丈夫でしっかりとした株に育てられます。
花つきや野菜の収穫にもすごく影響するので、慣れてきたら肥料の栄養の配分は気をつけたいポイントです。
肥料を買う時は、ぜひチッ素・リン酸・カリの栄養素の割合をチェックして購入してみてくださいね。