ワスレナグサ(勿忘草)はムラサキ科の秋まき1年草で、別名ミオソティスと呼ばれています。
ワスレナグサはドイツの悲しい伝説が名前の由来となっていて、英語でもforget-me-not(私を忘れないで)と同じ意味の名前で呼ばれています。
そんなワスレナグサの育て方や気をつけたいポイントについて、この記事でご説明します。
ワスレナグサの特徴について
ワスレナグサは草丈が20cm〜40cmほどで、花も1cmほどなのでコンパクトなため鉢植えでも育てやすい植物です。
花色は青や白・ピンクがあります。細い茎の先に小花をたくさんつけ、繊細でかわらいらしい雰囲気があります。
本来は多年草ですが、日本は夏の高温多湿の影響で枯れるので1年草として扱われています。
ワスレナグサの育て方スケジュール
ワスレナグサは春の時期に咲くので、種まきから育てる場合は夏の終わりの9月以降に種まきをして育てます。
ポット苗を購入した場合は春が植え付けのタイミングです。
種まき | 9月〜10月 |
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植え付け | 3月〜4月 |
開花 | 3月〜5月 |
ワスレナグサがよく育つ土の性質
ワスレナグサは水はけの良い土を好むので、地植えの場合は腐葉土を混ぜて通気性をよくしてください。
鉢植えなどに自分で土を作る場合は、赤玉土7:腐葉土3の基本的な配合の培養土を作りましょう。市販の草花用の土でも問題ありません。
ワスレナグサに必要な肥料
ワスレナグサは苗を植え付ける時に、元肥として緩効性肥料を土に混ぜておきます。
あまり肥料は必要としない植物なので、追肥などはしなくて大丈夫です。
ワスレナグサを植える時のポイント
タネまきの方法
発芽温度は15度〜20度ほどなので、夏が終わって少し涼しくなってきてからがおすすめです。移植を嫌う植物なので、直播きで育てて植え替えをしないようにします。
種まきをして覆土したら、乾燥しないように気をつけて発芽させます。発芽して本葉が出てきたら、間引いて丈夫なものだけを残して育てます。
苗を植える時
ポット苗を植え付ける時は、根鉢は崩さずにそのまま植え付けましょう。
地植えの場合は20cmほどの間隔で植え付けます。草丈の低い矮性(わいせい)種の場合は横に広がって育つので、間隔に余裕をもって植えたほうが良いです。
ワスレナグサを育てるのに適した場所
ワスレナグサは日当たりの良い場所で育てます。
冬は冷たい風があたらない場所で育てたほうが、株を傷めずに済みます。
ワスレナグサの水やりの頻度
植え付け直後はしっかり水やりをしてください。生育中でまだ株が小さい時は枯れやすいので、水切れしないように土の乾燥に注意します。
地植えの場合
地植えの場合、株が大きくなりしっかり根付いたら基本的に水やりは不要です。
プランター・植木鉢の場合
プランターや植木鉢の場合は土が乾燥しやすくなっているので、土の表面が乾いているのを確認してからしっかり水やりをしてください。
ワスレナグサの種とり
ワスレナグサの種を採取したい時は、咲き終わった花をそのままにしておくと自然と種ができます。
ある程度そのまま育てて茶色く枯れるまで待ってから種袋を切って中を開くと、ゴマ粒のような黒っぽい種が出てくるので涼しいところで保管してください。
ワスレナグサの夏越しは可能?
冒頭でご説明した通り、ワスレナグサは日本では暑さで枯れやすいため1年草扱いですが、本来は多年草のため環境次第では夏越しが可能です。
冷寒地であれば、花が咲き終わった後に全体を切り戻して株を短くしておき、半日陰の涼しい場所で管理すれば夏越ししてまた花を咲かせることができます。
確実に夏越しできるわけではないので、ダメもとで夏越しを試してみるのも良いですね。
青く可憐な見た目は寄せ植えにおすすめ
ワスレナグサは株がコンパクトなので、鉢植えでも育てやすく他の植物と寄せ植えにすると、より引き立つと思います。
こぼれ種で増えるほど丈夫な植物なので、初心者の方にもおすすめです。ぜひ一度ワスレナグサを育ててみてはいかがでしょうか。