花を育てる時、慣れないうちは園芸店で苗を購入して植え付けたほうが簡単です。
ただしたくさん育てたい時に苗を購入する量が増えると、お金もかかりすぎてちょっと大変なことも。経済的にも楽にできるだけたくさん育てたいという時は、種を取って育てるのがおすすめです。
種取りをする時は、花が咲き終わる時期がおすすめ
通常開花期間は花を長く楽しむために、咲き終わった花は早めに摘み取って種ができないようにします。これを花がら摘みと言います。
ですので、種を取りたい時は開花期間中はひとまずこまめに花がら摘みをします。そして花全体が咲き終わる時期に、残った花をそのままにして実をつけさせて種をとる、という流れが一番理想的です。ひまわりのように1度しか咲かない花は、その花を残して種を取りましょう。
毎年種を収穫すれば、苗を購入しなくて済むのでお手軽ですよ。この記事では種の採取がしやすく、種からでも育てやすい花を5つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
アサガオ
アサガオは夏の定番の花ですが、咲き終わった花がらをそのままにしておくと、自然と実がついて黒い種が1つの実に3〜6個ほど取れます。
実が乾燥するまでそのまま待てば良いので、種の収穫は簡単です。花がたくさん咲くので、収穫しやすい花だと思います。
アサガオの種を植える時のポイントとしては、種の皮が硬いので部分的に削っておくと吸水して芽が出やすくなります。
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キンセンカ
キンセンカは春に鮮やかなオレンジ色の花を咲かせるキク科の植物です。
花が咲き終わると、大きく膨らんだ実ができます。ひとつひとつがばらけるぐらいまでそのまま待ってから、種を採取してください。複数の種が集まっているので、分解して日陰で乾燥させてから管理します。種は勾玉のように少し曲がった形をしているのが特徴です。
種まきをするのは秋以降に気温が下がってから行ってください。
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ヒマワリ
ヒマワリはアサガオと同じく夏の定番の花ですよね。
草丈の高いものや、低いミニヒマワリなど今は品種もたくさんありますが、花の中心部分にびっしりと種ができるので、たくさん採取できます。
種を採取する時は、花が咲き終わって種ができていたらすぐに花茎の部分で切り取って、日陰で乾燥させてから種を取り出します。ヒマワリは種が大きいので、初心者の方でも種から育てやすい花ですね。
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パンジー
パンジーはこぼれ種からでも育つぐらい丈夫で繁殖力のある花です。パンジーとビオラはほぼ同じ花なので、種の採取も同じ方法でできます。
咲き終わった花をそのままにしておくと、緑色に膨らんだ実ができるので、薄茶色に乾燥するまでそのまま待ちます。
実が割れるとプロペラのように3つの鞘(さや)に分かれて、その中に種が入っています。
実が割れると種が飛んでしまって収穫できる数が減るので、ある程度実が乾燥してきたら割れる前に切り取って、保存しておくのがおすすめです。種は小さいですが、発芽率も良いので種からでも育てやすいですよ。
パンジーは冬の花数が少ない時に重宝するので、種から育ててたくさん苗を準備しておくと便利だと思います。
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ノースポール
ノースポールはパンジーと同じく冬から春先にかけて花を咲かせる植物です。こちらもこぼれ種からでも育つぐらい丈夫で繁殖力があります。
白い小さめの花がたくさん咲くノースポールも種の収穫は簡単です。
咲き終わった花が乾燥してから、花茎の部分で切り取って中心の黄色の部分をほぐすと、中にたくさん薄茶色の種が混じっています。種を選別するのは大変なので、とりあえずそのまま紙袋などに入れて涼しいところで保管すれば大丈夫です。
種はとても小さく細長い形をしていますが、採取したものを9月以降にまけば簡単に発芽するので育てやすいですよ。
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株をたくさん育てたい時は、種を収穫して毎年育てよう
種から育てるのは手間や時間もかかって大変そうに感じるかもしれませんが、この記事でご紹介したものは芽も出やすく丈夫で育てやすいものばかりです。
種を採取しておけば毎年繰り返し育てることができるので、好きな花があればぜひ種を採取してみてください。もちろんここで紹介した花以外にも、種からでも育てやすい花はまだまだたくさんあります。
種から育てて花を咲かせると、より花を育てる充実感があると思いますよ!